培った職人技で
竹の文化の美学を伝える
名古屋市西区の有限会社カトウ竹材工房は、創業88年。造園設計、竹材加工、竹垣の施工工事などを主に行う工房です。「このあたりは名古屋城の城下町で、昔から職人の多い町だったんですよ」と語る社長の加藤裕康さん。名古屋城や和歌山城、白鳥庭園、徳川園の庭園の竹垣なども手がけてきました。
日本庭園がブームとなった時代には数多くの竹垣の施工を行ってきたという加藤さん。「お客さんの要望や好みを聞きながら自分で勉強したり工夫して、知識と技術を身につけました。目利きのお客さんが多くて、お客さんに教えられた。お客さんが先生だったと思います。それに、昔はどんな小さな家でも、家の前には竹垣をこしらえて小さな庭をつくっていた。今は洋風の住宅が増えたし、家の前も駐車場のスペースにしたりとすっかり様変わりしましたね」と時代の変遷を語る加藤さん。「天然の素材は朽ちたり変色しても、それが味わいとなる。ずっと新しいままじゃない、朽ちる美学というのもある。竹も、その時その時の美しさがある。それを生かしてつくっていきたいですね」。
竹垣の加工に使うのは、岐阜や愛知など国産の竹。「日本で竹の文化が発達したのは、日本の竹が加工に向いているからなんでしょうね。毎日扱ってると、中国と日本の竹は全然違うなと思いますよ」。平成24年より二男の正稔さんが入社。ともに工房を支えています。長年培ってきた職人技を通して、時代が移り変わっても変わらない美学を伝えたいと語ります。
事業所名 | 有限会社 カトウ竹材工房 |
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所在地 | 愛知県名古屋市西区城西3-7-5 |
代表 | 加藤 裕康 |
事業内容 | 竹材、竹製品、丸太・杭、造園資材、建築資材の販売、竹垣・造園・ウッドデッキ・木塀等各種施工工事 |
連絡先 | TEL:052-531-6125 FAX:052-531-0262 |
URL | http://www.takekoubou.com/ |